正義とは、人の道にかなっていて正しいこと、正しい意義や正しい解釈という意味で表現されています。
人の道から外れなければ、何をしても正義になるかというと、そうではありません。
自分こそが正義であるように思ってしたことが、人を傷つけることもあるかもしれないし、その人からは逆に悪だと思われているかもしれません。
正義を振りかざして、自分が正しいと思い込んでいると、偏った考えになってしまいます。
正義というのは、自分が正しいと思うことを、人に押し付けること事ではなくて、偏りのない考えを持ち、正直に生きることではないでしょうか。
自分は正義であるとの思い込みが、怒りを生み出す元となってしまう可能性があることに、気づかなくてはいけません。
自分の考える正義が、必ずしも他の人の考える正義と同じではないのです。
しかし、様々な争いに、自分の間違った行動を正当化するための正義が存在しています。
正義を利用して、自分の行いや言動が間違っていると知りながら、もしくは間違っていたと気づいた時、自分の行いを正当化し、すり替えの正義を作り出してはいけません。
本当の正義とは、正しいと言い張って、他を懲らしめることではありません。
もしも誰かが間違った行動をしていて、それを正そうとする場合、相手の事を本当に思って行動することが本当の正義なのです。
仏様の慈悲のように、人の心から苦しみを抜いて楽を与えることが、正義の目指すところであり、慈しみの心によって悪にとらわれた心を開放し、自分を取り戻さなければならないのです。
そして、正しい道筋を見極めて、心を修正していくことではないでしょうか。
本当の正義を知る人こそが、道を誤った時に立ち止まり、もう一度新たな道を開ける出発点に立つことができるのです。
どうぞ今一度、自身の行いを振り返り、進んでいる道を確認してみましょう。 |