先日、僧風林(そうふうりん)という子供達の修行がございました。
朝のお勤めから始まって、仏様へのお給仕を学び、お経練習から所作や立ち振る舞い、食事作法に至るまでを一日を通して、一週間修行をするのです。
子供達は普段の生活とは全く違う生活をするので、戸惑いながらも一生懸命頑張ります。
そこで、自分の今までの生活がいかにありがたいものなのか、また親や周りの人にどれだけお世話になっていたのかという事に気付いていくのです。
それと同時に仏様の教えに触れて、お経を読み、お勤めをして日々に感謝をする心を養います。
お釈迦様の教えに「一切衆生 悉有仏性」(いっさいしゅじょう しつうぶっしょう)という教えがあります。
これは一切の生きとし生けるもの全てに、仏性があるということが示されています。
仏性というのは仏となる性質という意味です。
つまりすべての人に、仏様の心が備わっているのです。
その仏性を私達はご先祖様から受け継いで、生まれてきていることも忘れてはいけません。
先ほどの僧風林は、たった一週間の修行ですが、子供達はそれぞれに何かを感じています。
その心はまだ純粋で、その修行によって仏性が目覚めていくのです。
私達も今一度、周りのたくさんの人や、様々な物に支えられて生かされていることを思い出し、これからも仏性を呼び覚ましていかなければなりません。
仏性に目覚め、自身の周りの全てに感謝をすることで、豊かな心が育っていきます。
その心を持つ人を仏様は守護して下さるのです。
私達の心が少しでも、仏様の心に近づいていくように、いつも見守って下さっていることを自覚して、日々感謝の生活を送っていきましょう。 |